2004米
Collateral

評価3.8

意味深なキャラクターとシーンのギャップに唖然。
どこまでも読めないトムクルーズ。
考え始めるとけっこうとまらない







トムクルーズが怖い。
興奮。

この殺人鬼、ヴィンセント、はまり役じゃないですか。
いいよートムクルーズ!!!笑

でもなぜだろうか、なんだか普通な感じが・・・
ちょっと記憶から飛びそうだったのでレビューを書くことにした。

美しい音色ともに、一人のタクシー運転手の長い長い一夜がはじまる。一人目の死体に遭遇するまでのあのゆっくりした感じ、とてもよかった。

殺人鬼はといえば、頭脳明晰でクール、冷酷、仕事は絶対。ジャズもお好き。冗談も言えちゃう。だけどどこまでも謎の男。その銃の扱いは鳥肌物。ここの演技はすばらしかった。カメラワークも良い。かっこいい、そしておそろしい。血が通っていないかのような、感覚すらもないような殺戮マシーン。見えないほどに速く、冷酷。

だが本当にヴィンセントは悪役なのか?

4人のターゲットを順調に殺害していく中で、主人公マックスとさまざまな会話をしていくが、その中でのヴィンセントの言葉は謎めいている。マックスを気遣うようなことを言ったり、女に電話をしろと言ったり。これは運命だといい「巻き添え」にしていくが、銃を突きつけてもその口調は、最初タクシーに乗ってきたときとあまり変わらない。

母はおらず父は死んだという。ジャズの知識に優れている。マックスを友人のように扱う。おまけにマックスの母親もうまく取りこめてしまう。お花なんて買ってあげちゃうし。この男何者!?

というところをもっとよく描いてほしかった!!!

欲をいえば笑
あんなに謎なキャラクター謎にしておくのがなんだかもったいない。この一夜が舞台だったからそのスピード感は良かったんだけども。道路で車を停車させて、動物ひかないように車止めたときのあのヴィンセントの顔。ヴィンセントに足りないものをマックスが持ってるという暗示だったんだろうか。

最後の二人の一騎打ち、なかなか切ないものがあった。

というわけで、
悪役に見えなかったヴィンセントが気になる、
といった印象。

あの男は一体何者だったんでしょう。